お知らせ つぶやき

私には語学の才能がない。

私には語学の才能がない。
なので日本語以外は使えない。
大学の第二外国語はフランス語を取った。
ところが講師は大学院出たての若いにーちゃんで、ABCくらいは書けますよ、という一年生の一学期のレべルの私らに、サガンの短編をテキストにしたのだ。
今でも覚えてるが、辞書と首っ引きで悪戦苦闘して訳したのが
「彼は自分の右足と左足が交互に階段を降りていくのを見つめた」
というもので、これで本当にあってるのかどうか、途方に暮れたものだ。
もちろん、私らは猛抗議をした。
いくらなんでも酷くないかい?
そうしたらなんと、この講師は二学期には
“大きな森の中にぞうさんの一家がいました”
というのをもってきたのだ。
確かにフランスを代表する絵本ですがね、ババールは……。
でもこれも別の意味で酷くないかい?

というわけで大半の者がそのフランス語講座は脱落し、私の語学修行はそれで終わりました。

あ、そのあとスウェーデン語はちょっとかじりましたが、いま使えるのは
“タック!ミッケブラ”
(どうもありがとうございます)
だけです。

教師って、大事!