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司書だより、頂きました

プログラミング教育のための本のリストをいただきましたので転載させていただきます。
プログラミングに関しては、正直、全員ができるようになることが必要なのかというと(足し算のように)必要ではないと思ってしまいます。
テレビの設計ができなくても、スイッチをいれ、見ることはできるわけで、一定数のプログラマーは必要だと思いますが、全員がならなくてもよかろうとどうしても思ってしまいます。
なので、政府が何を目指しているのかいまいち理解できません。
将来プログラマーになるような人は学校でやらなくたもとっとと覚えてできるようになっちゃうだろうし、そういう環境にないけどプログラマーになる人を救いたいのか?
それにしちゃ大がかりすぎる……と思ってしまうわけです。
でもこのくらいの本は買っておいてもいいでしょう、とは思います。というか、こっちが勉強しなきゃぁ。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

「プログラミングの本」
2020年から必修化ということですが、せめて図書室には使える本が欲しいと思い、調べてみました。

結果、プログラマーと呼ばれる人種には2種類いることが分かりました。

1 ) 問題を解決する方法論を設計し、設計図に沿ったプログラムを書ける人。

2 ) 設計はできないが、設計図に沿ったプログラムは書ける人(命令系統の内部のプログラミングをする人と、WEBやアプリの表装のプログラミングをするデザイナー寄りの人がいる)

つまり
「設計図をつくる」

「プログラムを書く」という2種類の本が必要だということになります。

1)
「設計図をつくる」
に入門するための本
「ルビイのぼうけん-こんにちはプログラミング」
  リンダ・リウカス著 翔永社 2016
「ろんりパズル」
  Newton ライト 2018

2)
「プログラムを書く」に入門するための本
「たのしくまなぶPythonプログラミング図鑑」 
  キャロル・ヴォーダマン 著 創元社 2018
「0才からはじめるプログラミング図鑑:たのしくまなぶスクラッチ&Python超入門」
 キャロル・ヴォーダマン 著 創元社 2015

ところで
「小学生 プログラミング入門」
を検索すると頻出する「スクラッチ」
や、文部科学省が用意している
「プログラミング」
というのは1と2を合体させたソフ トウエアです。
でも、プログラミングとは何かがうっすら分かるかもしれない、以外にできることがあまりありません。

もう少し詳しく説明すると、これらは
「ビジュアルプログラミングソフト」
と呼ばれ、ソフトが設定している命令がバナーで用意されており、それを組み合わせることで一定の課題を解いたり、自分で課題を作って遊べるようになっているものです。
ただし、このソフトを上手に操作できるようになることと、実際のプログラムを書けるようになることの間には結構な飛躍があります。

また、マインクラフト(ゲーム)の名前が挙がることがありますが、通常の遊び方をしているだけならブロック遊びと違いはなく、もし「レッドストーン回路」を使ってオリジナルの装置を作るなら一種のプログラミングにはなりますが、動画をみて装置を真似しているだけならプログラミングとはいえません。
そこで選んだのが上記の4冊です。

「設計図」を作れる人は論理パズルがスラスラ解けるタイプです。何故パズルがプログラミングに関係あるのかを2年生くらいから理解できるように書いてあるのが
「ルビイのぼうけん」です。
Phyton(パイソン)はYouTubeにも使われているプログラミング言語で、1冊目はPhytonに特化、2冊目はスクラッチの扱いもあるオールカラーかつ、ひらいたまま置きやすいハウツー本です。
振り仮名がないので高学年以下には難しいかもしれません。
ただしせっかく文部省が頑張っても、2のタイプが高給をとれるのは今しかありません。

今年メルカリがインド系のプログラマーを大量に採用しましたが、2,3年の間にインドや中国のプログラマー(圧倒的に人材数が多く、優秀かつ野心がある)を採用するのが通常の流れになってくると思われます。

ですので、文部省が忘れるまで何もせずやり過ごすというのもありなのかもしれませんが、なぜ推すのかといえば、やってみるとそこらのゲームよりプログラミングの方が俄然面白いからです。

「これはたのしい!」と思える子がきっといるはずなので、用意して悪いことはない、ですよね?