かん子の連載

クリスマスストーリーの大トリは、トルーマン・カポーティの・・・・・

今月、クリスマスストーリーの大トリは、トルーマン・カポーティの「あるクリスマス」です。
でも私は今までにこの本を紹介、あるいは勧めたことがない。
なぜかというと、この本は読む前と読んだあとで、確実にその人の世界を変えてしまう、おっそろしい本だから。
そんなものを読め、なんて怖いこと、ひとさまに言えない。
これは、賢くて感受性の強い6歳の子どもが、あるクリスマスに父親に粉々に砕かれる話です。
カポーティは震えなが自分のかけらを拾い集めて家へ帰った……。
持ち前の賢さで接着して、なんとか生き延びもした。
19才のデビュー作でオーヘンリー賞を取る、早熟の美少年になってね。
でも、この颯爽としたアメリカンアイドルの内側はやっぱりボロボロのままだったんでしょう。
結局は、薬中でアル中になって……。
そうしてこの本を書いた半年後に死んだ。
その半年間、彼の魂が安らいだのなら本当に、いいと思う。
ある意味、この一冊を書くために彼の一生はあったのかもしれない。

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