かん子の連載

図書館に対する投稿:ご紹介します。

図書館に対する投稿がありました。学校図書館も他人事ではないと思うので、ご
紹介します。
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僕は性同一性障害です。
大学進学のため、今年の春、東京に来ました。
先日とても嬉しい出来事があったので紹介したいと思って、いま、これを書か
せていただきました。

上京して初めて近所の図書館に行った時のことです。 館内をまわって借りたい
本を見つけたので、図書カードを作ろうと、カード申請用紙を書き始めたので
すが、こういった、名前や性別を問われる申請用紙は、僕のように 性別に関す
る問題を抱えている人間にとっては、とても苦痛なものです。
最初はいつも通り戸籍上の名前と性別を書いてみましたが、途中で悔しくて情け
なく なって、提出できなくなりました。
そこで迷った末、却下覚悟で偽名と心の性別を書いて提出してみました。
その時のやりとりです。

僕「お願いします」
職員さん(以下:職)
  「(身分証と照らし合わせて)お名前が違いますが…?」
僕「……性同一性障害なんです。」
職「ああ、なるほど。そうですか、少しお待ちください」
僕「(やっぱりダメだろうか)」
職「お待たせしました。登録の時に備考に本名と違う理由を書いておきますの
で、こ ちらの名前で登録していただきますね」
僕「本当ですか? ありがとうございます!」

といった感じで、始終穏やかに柔軟な対応をしてくださいました。
些細なことなのかもしれませんが、日ごろから自分を偽って押し殺して生きてい
る僕からしたら、自分を認めてもらえたようでとても嬉しかったです。  
僕が訪れた図書館は東京にあります。
人が多い分、僕のような人も多く、こういったことに慣れているのかもしれませ
んが、 地方にも必ず同じような悩みを抱えた人はいるはずです。
少し対応を変えるだけで、救われる人がたくさんいると思います。
今回紹介した図書館のように柔軟な対応のできる公共施設が増えていくことを
願って います!
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