篠原さんからのお便りです。
篠原さんからのお便りです。
そう、確かに、ここが、児童文学でしかできないことなんだよねぇ!
で、基本的にまじめ、誠実!
だから、いまかけなくなっちゃったんかなぁ、とも思うけど、でも、マンガや映画はそれでもできてるぞ、と思うと活字がなぜ苦しくなっちゃったんだろうと思うんだよねぇ。
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「ワンダー Wonder 」がとても良かったのでブログ書きました。
marinonnette.at.webry.info/201509/article_3.html
「ワンダー Wonder 」 R・J・パラシオ著 ほるぷ出版 2015年
図書館で予約したのが来たんだけど、
あれ? こんな本予約したっけ?
と思いながら、ぱらぱら。
最初の2ページを読んだら、やめられなくなった。
そしてほぼノンストップで読了。
めちゃ、 良かったよ~!!!
表紙を開くと、カバー見返しにこう書いてある。
「オーガスト・プルマンは普通の男の子。ただし、顔以外はー。」
主人公のオーガストは、
生まれたときに医者から「一晩もたない」と言われたが、何度も手術を受けて成長し、10歳になると、はじめて学校に行くことになる。
まあ、学校に行ってみては、と両親から提案されて、
実際にオーガストが学校に通うようになるまでにも、
一山あるんだけどね。
で、彼の独特の「容貌」が引き金で、差別やいじめがあったり、友情がうまれたり、ためされたり。
オーガストの家族や、友人たちのドラマもそれぞれの名前の「章」でそれぞれの視点から語られる。
そして、一年後、さまざまな問題やら困難やらを乗り越えて、成長して、物語はハッピーエンドで終わる。
良かったよ~!
あちこち思わず涙しそうになったよ。
学校の先生がステキ!
オーガストの両親や大人たちもステキ!
こんな「大人」でいたいな、と思う。
そして、大満足で本を閉じて、ふと思うのは、確かにオーガストの独特の容貌がドラマを作っているけれど、いじめとか、友情とか、学校の対応とか、親や家族の話とか、オーガストほどドラマチックじゃなくても、どこにでも、誰にでも、ある話だよね。
だから、カバー見返しの言葉は、読み終わると、逆転する。
「オーガスト・プルマンは、特異な顔をしていた。
でも、普通の男の子だ。」
だからこそ、この物語は、読者の心にしみとおり、揺さぶり、あたため、力づける。
10歳の子も、
15歳の子も、
子どもたちの親も、
かつて10歳だった時のある全ての人に、おすすめです!
これぞ「児童文学」の底力!
今年読んだ本でベスト1です!
あと3ヶ月でこれを超える本は現れるか?!
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