かん子の連載

2014年に、アメリカで、

2014年に、アメリカで、12歳の女の子二人が友だちの女の子を森につれていって19ヶ所も刺した、という事件が起きた(その子は幸い助かった)。
それだけでも大変なのに、理由が、殺せばスレンダーマンの手下にしてもらえると思ったから、というのだ。
スレンダーマン、というのはネットのなかで誰かが作り、そのあとたくさんの人がよってたかってさまざまなエピソードを付け足して作りあげた怪物なのだそうだ。
ものすごく背が高く、手足が長く、黒いスーツと白いワイシャツ(サラリーマン?)頭には髪の毛も目も口も鼻もなく、瞬間移動で動く。
森のなかに住んでいてこどもたちをさらったりつけまわしたりする……。

大人たちにとってはそれは楽しい遊びだっただろうが、バランスの悪い年頃の少女たちは本気にしてしまった……。
サイトの主催者は、うちは文学サイトだ、といっているそうで、確かにクトゥルー神話とどこがちがう、といわれればその通り。
大事なことは、本当のことと、嘘っこの世界を認識できるかどうか、だ。
小学校三年生までは、架空と現実の区別はつかない。
幼稚園の男の子は、仮面ライダーがいると思っているものだ。
でも、普通は四年生前後にわかるようになっていくものだ。
12歳にいったい、何が起きるのだろう?