かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】 10 それは衝撃の初会話から始まった 

10 それは衝撃の初会話から始まった   by お祝いと感謝を込めて from makibana

初めて交わした会話は、サイン会の時。
私が差し出した絵本にサインしてくださった後のひと言が衝撃だった。

学生時代から学校司書を夢見ていた私は、現世に絶望感を抱きながら、かん子先生の著作本を読みつ眺めつ「このものすごい情報量を操る、赤木かん子氏とはどんな方なのだろう?」
と、ぼんやり思いながら生きていた。
大学図書館退職後は子育てに専念し、それも一段落ついた頃、小学校でのボランティア(絵本読み)なら関われるかもしれない…と考え始めた頃、講演会が近くであるということがわかったので飛んでいったのだが、印象的な髪の毛の色。
自己責任における力強い言葉。
すごい!
そうして
「学校での絵本読みをしたいと考えている」
という私にサインしながらいきなりおっしゃったのが
「仲間はいるの?1人では出来ないよ?」
だった。
私は単独で行動する癖があったので、えっ?と思った。
先生は、瞬時に的確なひと言で、まず私のなすべきことを教えてくれたのだ。
その後、公共図書館に復帰した折にも
「若い者を懐に入れること!」(職場の若い仲間を未熟者としか見ていない事を指摘)食事をご一緒した時も
「新しいものは何でも自分の身体で試してみること!」(私はいつも食べたことがある安心メニューを選ぶ癖があり、この発言は私の保守的性格を見破っていた)
この三つの言葉が、心に染みた。
それ以降、私のような者にも、警告と提言と、惜しみない指導を発信してくださっている。
未来を見据えた鞭撻もさることながら、小さな相談事にまで、ご教授頂ける幸運に感謝するばかり。
おかげさまで、私は今、信頼できる先輩と良き友人、気のいい仲間とに囲まれて生きている。有難い!