かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】 32 かん子さんへ~還暦のお祝いにかえて~

32 かん子さんへ~還暦のお祝いにかえて~   by 北海道 伊藤嘉奈子

かん子さんは、いつでも子どもの味方でした。
かん子さんに初めてお会いしたのは、「児童図書館奉仕塾(通称『児図塾』)」という、北海道の司書たちが集まる任意の勉強会ででした。
子どもの本の解説や、学校図書館の改装のワークショップや、本を使っての調べ方など、私たちが知りたいこと、学びたいことを、 目から鱗が落ちるように、時には辛辣に、語り尽くしてくれました。
同じ職場やよそのまちの図書館司書の先輩たちが始めた勉強会でしたが、何年かしてその世話役を、私も含め同世代3人で引き継ぐようになり、数年は続けたでしょうか。
職場がバラバラになったり本業でいっぱいいっぱいになってしまい、なかなか順調には続けられませんでしたが、勉強会を開くたび、実は私は私自身にいつも課題をつきつけられていた気がしていました。
本当に子どものためになることは何か、大人のエゴになっていないか、大人になりきれていないが故の甘えはないか……。
かん子さんには、常に語りかけられていた気がしました。

かん子さんはとても不思議な大人でした。
かん子さん自身が子どものようで、でも誰より大人のこともわかっているような……。
そんなかん子さんが、なんと還暦とは・・・!
北海道の端の方まで来てしまい、すっかり御無沙汰してしまっておりますが、いつかいつか、御恩に報いるときが、子どもたちに還元できるときがくるよう、日々精進してまいりますね。
おめでとうございます。
いつまでもお元気で!