かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】 36 サインについて

サインについて   by ロゼッド・ストーン

NDCを数字で示して館内の案内(サイン)をしていましたが、あるとき、子どもたちが全然覚えていないことに気づきました。
覚えていないというよりもその数字が見えていないようでした。
子ども達がどうしたら自分で本を探せるようになるのか悩んでデザインが子ども向けのかん子さんの
「パネルサイン」
を使ってみることにしました。
みんなにどんな反応されるか不安だったのですが、子どもたちはとてま喜んでくれ、また先生方にも
「こんな素敵なデザインでいいね。図書館が明るくなった」
と褒められました。
かん子さんに
「NDCは来館者のためでなく、図書館員のために作られたものだから 」
と講座で教わった時に
「なるほど!」
と心の底から納得しました。
NDCを子どもたちに覚えさせるのでなく、分類されていることを伝えるこの
「パネルサイン」
で、子どもたちが自分でめざす本を探すようになるんだなぁと実感しています。
このパネルサインの印象的なエピソードに、掃除用具の話があります。
図書館の掃除当番の子どもたちに、毎日
「ほうきはどこですか?」と掃除用具入れの場所を聞かれていたのですが(教室の掃除用具入れとまったく同じものが図書館にもあるのに関わらず!子どもたちはどうしても気づいてくれなかったのです)
「パネルサイン」
のなかの(掃除用具)を
貼り忘れていたことに気づいて昨年4月に貼ったところ、それ以降だれにも
「ほうきどこですか?」
と聞かれなくなりました。これには大変驚きました。
子どもたちの目にはビジュアルの
「パネルサイン」
はすんなり入り、一番有効なんだ、と実感した次第です。