かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】 79 「高知県小学生用ブックリスト」

「高知県小学生用ブックリスト」   by きづき
 
学校司書になって、司書の資格はあるものの、現場に放り出されて途方にくれていた私は、ちょうど募集が始まったかん子さんのグループレッスン式司書講習に応募しました。
かん子さんは
「なかったら、買うんだよっ。」
「つまんない本並べたら人は、来ないよ。」
など物言いがはっきりしていて、ちょっとこわかった(すみません)。
赤い髪だし……。
児童文学を愛して子どもの読書を啓蒙している人というイメージとは、ほど遠いですよね(私もはっきりの物言いだ!ごめんなさい)。
司書としての自信がないのに、ばっさりダメだしされたら立ち直れるのか、私……とも思いましたが、とにかくやれることはなんでもやらなくては!と参加しました。
そこでは志がいっしょでやる気にあふれる人と出会えて、いろいろな本や図書館の情報を交換して、とても励まされました。
そんな場を与えてくださり、とても感謝しています。なにより、かん子さんの博識さに圧倒されながら、教えていただいた司書のワザを
「よし!これを使ってやるぞ。」
という前向きの姿勢になれました。
その司書講座で、かん子さんがたずさわった、高知県の小学生に配られたブックリストを見せていただきました。
勉強と思ってリストの本を一冊一冊ちくちくと読みました。
そして、感じたのですよ。これは、温かいみそ汁とご飯のような真っ当な栄養だ……。
あぁ、かん子さんすごいなあって……。
私は、かん子さんの
「本は、その子が好きなことが書いてあるものをあげて」
という考え方は最もだと思っていたし、ほんとにたくさん、子どものために活動しているのを知っていたけれど、かん子さんの
「子どものため」
ってどういうこと・意味なのか、よく理解していなかったのです。
でも、このリストの本を読んで、一冊一冊の本のメッセージが、自分のなかにじんわりと染みてきたのです。これを読んだ子どもには、自分が大切に思われていることが伝わると思ったのですよ。
子どものためって、こういうことかぁと腑に落ちたのです。
すごいなぁ、かん子さん。 かん子さんの講習を受けて、自分の好奇心の扉がどんどん大きく開いていく感じがホントに楽しかったです。ありがとうございます。これからも元気で、お願いします。