かん子の連載

水曜日の歌 ♬~ 第六回

第六回

八木重吉のなかで、おそらく一番有名な詩でしょう。
最初の一行で “わたしの ” のあとひとます空いているのは、そのときはまだ確信がないからです。
でもそう口に出していってみると言葉が固体になる……。
そうすると、確かにそれは本当だ、と確信が持てたので、二行目にはスペースがなくなるのです。

草に すわる
わたしの まちがひだつた
わたしのまちがひだつた
こうして 草にすわれば 
それがわかる

2017/07/12