かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】 114 「間」と「時代」

「間」と「時代」   by 荒井和人(アニメーター)

かん子さんの話は言及する作品名、話題が異常に豊富で幅広く、 かつそれを聞き手も知ってる前提で話すので、ついていくのが難しい。
昔は話の腰を折るのに気が引けて知ったかぶって分かったふりをしてたが、 最近は知らない単語が出てきたらいくらでも聞くようになった。
大人になったなあ…という気がする(気がするだけ)。
常々思っていたがかん子さんは「間」の取り方が絶妙で、講演に限らず普段の喋り方からして、 間が計算されつくしている。
たぶん無意識でやってるんだろうなー。
自分がかん子さんから一番影響受けたのは、たぶん会話の中身じゃなくてその間の取り方とか、喋り方だと思う。
人前でプレゼンするとき、喋り方を意識するものだが、たぶん根っこにかん子さんの喋り方を意識してる。 普段の自分の喋りは言いたいことを最速で言いまくるオタク特有のマシンガントークだが…。
かん子さんは今現在のリアルな子供たちの環境や文化に直に接しているから 「今時の子供」の現状を教えてくれる。自分にとってはこれがでかい。 大人になってしまうと今時の子供が何に囲まれて何が好きなのか全然情報が入ってこなくなる。 思えば自分の子供の頃はスマホなかったし、SNSもなかった。 子供を取り巻く環境は今や自分の想像を超えたものになりつつあるのではないか。 そして、それが時代の「最先端」となり、自分らの世代はもうすでに古い世代になってしまっているのではないか… そういう危機感をこのところ感じている。
自分らの世代が時代の先端だと思ってきた。 うっかりしてると時代に取り残されてしまう。時代、時代…クリエイターとして「時代」の流れを 掴み損ねないというのは重要なポイントだ。 そんな時かん子さんの生の情報は大変ありがたい。
今後もよろしくお願いします。