かん子の連載

LGBTQの本棚から 第22回「仲間を見つけよう」

今回は本の紹介ではなく、セクマイの交流の場についてお話します。

今まで紹介した、本や、ネットからの情報などで、知識を得ることはできるようになったと思います。
そうすると実際に自分と同じセクシュアリティの人に会いたくなったりしませんか?

自分と同じような人が実際にいることを確認したい、悩みを共有できる仲間が欲しい、セクシュアリティを隠さなくてもいい友達が欲しい……と思ってる子もいるのでは?

でもどこに行けばいいのかわからなかったり、怖かったりすると思うんです。
そこで今日は色々な交流の場を紹介したいと思います。

まず大学生の方にはセクマイサークルをオススメしたいです。
あまり知られていないかもしれませんが、いまの大学には、ひっそりとではありますが、たいてい、セクマイサークルがあります。
その情報は相談室なんかに貼ってあったりするのでわかりにくいかもしれませんが、大丈夫!
だいたいのサークルがTwitterのアカウントをもっているので、まずはそのアカウントの様子を見てみて、自分に合いそうだったら連絡を取ってみましょう。

僕も大学に通っていた時に、セクマイサークルに顔を出したりしていましたが、LGBTQが幅広く集まっていました。
ゲイとレズビアンの比率が多めですが、セクマイ特有の仲間意識というか、同じ!
という雰囲気には独特の居心地の良さがあります。

「同じ大学内の人に自分のセクシャリティをバラされないか心配」
という人もいると思いますが、サークルにいる人はみんなそう思っているので、その辺りの配慮は徹底していますよ!
同じ年代の仲間が欲しい人はぜひのぞいてみてください。

他の大学のセクマイサークルとの交流もあるみたいです。

次はLGBTフレンドリーなカフェ!
サークルとかそこまで深い人間関係はまだちょっと…という人にぴったり。
都内に多く、少しずつ増えています。
見た目もメニューも普通のカフェなのですが、セクマイ関係の書籍がおいてあったり、オーナーさんがセクマイさんだったりしてセクマイが集まりやすいです。
なのでこういった場所も拒絶する感じがなくて、居心地が良く感じられると思います。

僕のオススメは渋谷のGossip Cafe(http://gossip-cafe.com)です!

他には地域のコミュニティサークルを活用してみるのもいいかもしれません。
様々な年齢層のセクマイさんと出会うことができるので、自分の知らない話をたくさん聞くことができます。
トランスさんだと、実際に手術を受けた時の話とか……。

こちらから探してみてください→http://mitoi.jp/organization

あとは個人的にSNSなどで仲良くなって合うという方法もありますが、この方法は危険な場合もあるので、十分注意してください。

そこでひとつ、お願いが……。
学校図書館や公立図書館、保健室などで
「こんな場所があるんだよー」
「ここにいったら仲間に会えるよ」
という情報も教えてあげてくれると嬉しいです。

セクマイの子どもたちだけでなく、例えば自傷癖のある子どもたちには「自傷の跡を消すためのテープ」があるという情報を提供したり、間違ったダイエットをしてしまいがちな中高生の女の子のためには正しい方法を提供したりと、多種多様な子ども達に合わせた情報提供が、いまの図書館や身近な大人には必須です。

そこで
「色々情報ブック」
みたいなものを、ネットページの印刷でも、新聞の切り抜きでもなんでもいいです、子どもたちが求めている情報を日々提供してみて欲しいのです。
カフェまでは難しいかもしれません。
それをやっている人を個人的に知っていて人柄の保証ができないと、提供する側も怖いですから……。

でも、そのなかにさらっとセクマイ情報をいれることで、セクマイのことはいろんなことの一部なんだよ?、と周りの子どもたちに思わせて欲しいのです。

本だけでなく、色々な方面から子どもたちへ情報を提供したり、時には受け皿になれるのが図書館です。
それをどこまで活用できるかは、そこの司書さんの腕にかかっています。

どうかよろしくお願いします!

2017年10月02日