かん子の連載

【赤木かん子還暦おめでとう企画】リターンズ 02

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外へ   by mamenoturu

こんなにしょっちゅう東京に行く(来る?)ようになるとは、夢にも思わなかった。
東京など一生行くことはないと思っていたのに……。
東京だけではない。

自分の生活圏だけで生きている者にとっては、そこから出るというのは、大仕事のように感じる。
出ないのが当たり前だから。
お金もないし。

でも出かけるようになった。

フットワークが軽いと言われることがあるけど、それは
「どこそこなんてすぐじゃん」
って、かん子さんにダマされたからだ(笑)
( ↑ いや別に嘘をつかれたわけではないが。)
正確に言うと、思い込みとか枠とかを取っ払ってもらったのだ。

あちこち行くと、だんだんしみてくるかん子さんの言葉がある。
“外へ出なさい。自分のところから出ないで、じっとして満足してちゃダメ。”
自分のところで、当たり前と思ってることは、当たり前ではなかったり。
ちゃんとやれてると得心してしまったり。

そやなくて、ほんとにじぶんたちのできるだけのことをやれているのか自問したり、もっとなにかあるんやないかなーと探したりするには、やっぱりいろんなとこ行った方がええなと思う。
そういうことやないかなと思う。

“司書はいろんなところへ出かけなさい。自分のところでじっとしてちゃダメだよ”

それは知識や情報を得ることであったり、自分の仕事のヒントを見つけたり、センスを磨いたり、知り合い・友達・仲間を作ったり……。

自分のところでじっとしてると、情報量も少ないし、いつのまにか、自分たちのあたりまえの中に安住してしまう、これでいいと思ってしまう。
止まってしまう。
私達は、司書は、図書館と同じ、成長する有機体でないと……。

そして、
世界は広くて、いろんな人がいるのだ。

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