かん子の連載 つぶやき

この前東広島にいったときは、

この前東広島にいったときは、まだ土砂災害の直後だったので、あちこちにまだそのあとが残っていた……。
まわりじゅう青々とした稲が実っているのに、たんぼ1つだけ土砂につぶされ、その上にひっくり返った車がのっていたのを実際に見ると、衝撃……。
写真は写真でインパクトあるし、切り取ることで強く主張したりもできるし、動画もニュースの画面もあるけど、このショックを正確に伝えるのは難しいんだなぁ、とあらためて思った。
その場にいないとわからないよ、これ……。

同じ経験をしない人にはわかってもらえない、と思う気持ちもわかるし、だいいち、言葉にならない……。

と、黙るしかないんだってことも……。

今年の夏はたくさんの人がそういう目に遭って、そのなかには20歳以下の人たちだってたくさんいたと思う。
いまだって避難所生活、車中生活してる人、たくさんいるし……。
せめても、真冬でなくてよかったけど……。

そうしてやっぱり、打ちのめされたり感じたり考えたりしたと思うんだけど、いまの児童文学にそういうことを書ける力があるかというと……。

その子たちに届く、力になるものが欲しいと思いました。