みんなの告知板

はつかいち市の擬人化NDCの件でお尋ねがありましたので、お答えします。

はつかいち市の擬人化NDCの件でお尋ねがありましたので、お答えします。
赤木かん子は、小学生にはこれは無理だと思います。

なぜかというと、頭の中に、歴史・地理・伝記、はおなじような仲間だな、という区分があらかじめできていないと、トランク引っ張ってる女の子と、NDCの2番は、一致しないからです。

大人ってね。
案外いろんなことを知ってるもんなんですよ。
たとえば、お味噌買いに行って、スーパーの天井から下がってるサインに“味噌”って書いてなくても“塩・醤油”って書いてあれば、あー、あそこだなって無意識に思うでしょ?
それは塩・味噌・醤油、は調味料って分類体系がすでに頭のなかにできあがっているからなんです。
でも子どもは、お味噌買ってきて!
っていわれたら、味噌、を探しますよ?

東京都の人口を調べなさいっていわれたら、小学生は“東京都の人口”ってネットに打ち込んで、見つからない、ってことになるんですけど、大人は、見つからなかったらちょっと考えて、これは役所がやってる仕事だ、と考えて、東京都、のホームページにはいりますよね?
そうすると、各部署に別れて出てきますから、その、どこが人口統計やってるだろう、と考えます。
総務は違うな、とか。
そう考えるってことは、全体の仕事の概略と、各部署の概略を知っているってことなんですね。

大人は、そういうことを無意識にやっているので、自分がそういうことを知っているんだ、ということをたぶん気づいてないんですけど、知ってるんですよね。

でも小学生は知らないから“東京都の人口”で入れて出てこなかったら途方に暮れるんですよ。
小学生って、基本、1対1対応でないと、ダメなんです。

なんで、トランク引っ張ってる女の子と二番は小学生の頭では一致しない。
戦国武将ならまだしも。
でも戦国武将じゃ、日本地図もそこにあるとは思わない。

日本地理、のマークは日本地図、がいいんです。

でも、一番大きな理由は、そもそも、小学生って、オタクじゃないんですね。
だから、
あの女の子たち見て、きゃー、可愛い!にはならないんですよ。

小学生って、圧倒的に本質的だから。
それに、興味ない人にはこの女の子たち、アイドルと同じで見分けつかないと思うし。

図書館てね、オタクになりやすいとこなんですよ。
オタクって知識が好きだから、本、好きなんだもの。
だから、ちょっと用心したほうがいいとこなんだよ。

マンガで、本の探し方を伝授しよう、という試みは評価しますよ。
こういうことは、もっとやってもいいと思います。
まあ、その前に、分類体系をもすこし考えて、直したほうがいいけどね。
公共図書館は、保存図書館じゃなく、現役相手の図書館なんだから。
そもそも、三万だの、15万だの、という図書館が40万冊の図書館とまったく同じ分類で、うまくいくわけないんだし、時代によって、本の事情も図書館のお客さまも変わるんだから。

分類体系も配置もときどき変えていかないと使いづらくなるに決まってるでしょ?

理想はね。
お客さまがNDCに頼らなくても探し出せる図書館ですから。
何のために、開架図書館にしたの~?
楽しく本の森を散策しながら読みたい本を見つけられる、のが理想でしょ?NDCはあくまでも、それで見つけられなかったときのための補助策だと私は思うのね。 

というわけで、学校図書館にはこのイラストは、お勧めではないです。