みんなの告知板

学校読み聞かせ

あれだけ熱狂的だった学校読み聞かせは、世代交代とともに、あっという間に下火になった。
いまの小学校二年生から下の保護者は、ひとんちの子どもに本を読んでやろうなんて思わない。
まぁそれはそれで正常ともいえるが、困るのは自分の子どもにも読んでやらないことだ。
公共図書館では、昔は子どものいる家は、家中のカードを動員してなん十冊も借りていくのが当たり前だったが、そういう家庭はめっきり減った。
それどころか図書館にきて、借りるな、という親すらいる。
返すのが面倒でしょ?!
というのだ。
いまの30代女性の合言葉は‘めんどくさーい’だ。
面倒だ、というのは、イコール自分が好きじゃないからやりたくない、というきとだ。
正直かもしれないが、そんなら子どもなんか生むなよ、と正直思う。
子育てなんて、めんどくさいに決まってるでしょ?
従って読み聞かせボランティアには、低学年の保護者はもう募集しても来ない。
長いことやってるベテランばかりだ。
今年、読み聞かせについて話してください、という依頼はなんとまだ三件ですよ?
もう10月だというのにーー。
そうして、ベテランの人たちも、いまさら新しい話なんて、聞きたくないのである。
いままでに培ってきたやりかたでやりたいのである。
新しいことはしんどい。
新しい絵本はしんどい。
自分が慣れ親しんだ、自分が好きな本を読みたい。
という気持ちはわからないでもないけど、でもそれじゃ、子どもは迷惑でしょうよ、ということは考えないのかな、と思う。
頭も肉体と同じで、自分で広げ続けようと思わないかぎり、どんどん固くなっていく。
いまの子どもたちには、?????ということが増えるだろうし、これがいい本なのよ、といまさらいわれても、ハァ、としか言えないだろう。
親が世代交代したということは、子どもも世代交代したということなのだ。