みんなの告知板

以前にも紹介しましたが、

以前にも紹介しましたが、キハラが開発した、リーディングトラッカーという商品があります。
板にスリットがあいていて、一行ずつしか読めないようになっているのですが、
その板の色も人によって読みにくいものと読みやすいものがあるらしく、何色も揃えてあります。
いままで本を読まない、といって怒られていた子どもたちは、読まない、のではなく読めない……人もいたのではないか?

日本人はみんな同じ……思考が強いので、一人一人違う、という考え方がなかなかできにくいですが、人間は生物なのでちょっとずつ違っている……。
それをカバーできるならそりゃカバーしたほうがいいに決まっているでしょう。

どこだったか、白地に黒、の文字は強すぎて読めない……藤色なら見えるのだから試験問題を藤色にしてくれ、という生徒がいて、一人だけ藤色で作ったところがあったそうです。
となると、ページ全部にかける、フィルターも必要なんだな、とその記事を読んだときに思いました。

というわけで、もしや!?
と心当たりがある子どもたちがいるなら(たぶんどこの学校にもいる!はず……)使ってみてください。
これは
使ってみた、ある小学校司書の感想です。

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キハラから売り出されたリーディングトラッカーの説明を聞く機会があって『そういうものがあれば本や文章を読みやすいひとがいる』と知りました。
その話を聞いて、まえまえから、もしかして
『読まないのでなく、読めないのでは?』
と疑っていたこどもたちが複数いたので、学校にお願いして、1セット購入してもらいました。
そうして、ご自由にお使いください、と書いて、カウンターに並べておいたところ、最初、高学年のこどもたちが複数反応してくれて
『となりの行が目に入るの!』
『これがある方が読みやすいよ!』
と言ってきました。
また低学年の先生いわく
『普段の授業でおかしいな?と思ってた子全員に試したのですが、読みやすいようでした!それも一人ずつホントに読みやすい色が違ってました!』
と教えてくれました。
その後も続々と反応がありました。
読書を助けてくれるものがあることを、みんなに知ってもらったことも、いいことだったと思います。
今もカウンターに置いてありますが
『借りていいですか?』
といって、こどもたちが毎日のように持っていきます。
そうしたら次に
『実は何読んだらいいか、わからない』
といってくるこどもたちが増えました。
カウンターで一度親しく口をきくようになると、要求もしやすくなるのでしょうか。
こういうものを置いてくれるのならほかのことも、という感覚になるのかもしれません。
あ~、この人にきけばいいんだ、ということがわかるのかもしれません(そうだとしたら、これは完全に宣伝不足ですね)。
そうして
『あれもあった方がいいみたい』
とリーディングトラッカーを指さして教えてくれます。
ということは、今まで困っていても、だれにそういうことをいえばいいのかわからなくて……いや、その前に、そもそも人にいってもいいことなのかどうかわからなくて、言えなかった子どもたちが、いえるようになったのかもしれません。

もしかしたら、そういうポイントがまだいくつもあるのかもしれない、とこの頃は思うようになりました。

これからの私の課題は、子どもたちによりそって、そういう問題を見つけ出し、解決していくことだと思っています。

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