かん子の連載

先週の「相棒」は、ちょっと面白い趣向だった。

先週の「相棒」は物理学の女性教授、が亡くなるという事件で、ちょっと面白い趣向だった。

物理学だから当然のように“シュレジンガーの猫”が出てきたのだけど、シュレジンガーの猫、というのは物理学では有名な小咄で、毒と猫をバスケットにいれる……ふたをあけるまでは猫が死んでるか生きているかわからない……ふたを開けたとたんに、いまいる世界がどちらの世界か決まる……というもので、私はそもそもこの、猫を殺す、という設定が嫌なので、このたとえ話がキライなんだけど(そこかよ!といわれそうだけど、猫好きには承認しがたい、たとえだと思う)このネタを有効に使って、亡くなった教授を慕っていた准教授が、犯人だと思って旦那を殺す世界……、研究と教授職を引き継いだ若手研究者が犯人だと思って殺しかける……、というふうにいくつもの道筋を提示してはもとのところに引き戻す……つまり、バスケットのふたを開ける前にね……そうやって行きつ戻りつしながら真相を解明する、というこれは新機軸だね、というストーリーで面白かった。

でも、もう少し冠城さんの出番がないと、絡みようがなくて可哀想っすよ?