かん子の連載

Fridayミュージック ♪ 001

今週から金曜日には子どもたちが歌う歌の紹介をすることにしました。
人類が文字を考え出して以来、この五千年間、文学史上に残る子どもの書き手はたった一人だけ……。
それも一冊……。
(だったと思う……。あぁ、ブロンテ兄妹以外ね。でもあの人たちも子どものときに書いた訳じゃないしねぇ。)
文章は16歳にならないと他者に伝わるように作れないのです。
なのに音楽業界ときたら……。
歌も楽器も13歳以下のミュージシャンなんて何千人もいる……。
それも凄いのが……。
いったい、小説と音楽はどこが違うのか、といつも思いますが現実そうなんだから仕方ない……。

でもってね。
音楽には人を解放し、癒す力があります……。
壮大な景色と同じように、いい音楽の響き、振動は人を高揚させ、高みに連れていき、解放させる力がある……。
だからくたくたになった週の終わりに、子どもたちのいい音楽を聞いて、はぁ、どーでもよくなったわ……、と楽になるのもいいんじゃないかと思ったのさ。

というわけで、まず、一回目は、いまヨーロッパでとても人気になっている子どものテレビ番組……ヴォイスキッズから……。

ネットで
“ヴォイスキッズ Tim P”
っていれたらブロンドのツンツン頭の男の子が見つかるはず……。
6分、てほう見てね。

彼が歌ったのは2013年で、これはまた二回目に説明いたしますが、この年まではまだみんな甘いところが残ってます。
だから、彼の歌もあちこち小さい傷がないわけじゃないけど、そんなの吹き飛ばすくらい凄い……。
始め、ちょい低温で苦しそうに歌い出すんだけど音程はしっかりあっています。
で、もうその声きいただけでお客さんも騒ぎ出すし、審査員もこいつはいけるぞ、とわかった……。
で、みんな、この歌を知ってて、このあと後半のサビがどうなるのかもわかってる……。
だから、もう全員でわくわくしながら待つんだよねぇ。
で、後半、素晴らしいです。
空を自由に滑空しているような興奮と、のびやかさにあうと、うわおっ!
疲れなんか吹き飛ぶよ。

オリジナルより私はティムのほうがずっと好きだ。

あ、この番組、ブラインドオーディションといって、審査員は最初観客席の方向いてます。
つまり、見た目のよさとか人種とかで差別されないように、本当に歌だけで勝負、するようになってるの。

審査員ひとりでもボタン押して振り向いたら合格。
一人辺り何人まで押せるか決まってるからもう目一杯押しちゃってるともう押せない。

で、複数振り向いたら、子どもたちのほうが誰を選ぶか決められるようになってます。
その審査員のチームに入って次の勝負をするわけ。

ティムの6分バージョンを見るとそれがわかります。

ではどうぞ、楽しんでください。

2017-5-19