かん子の連載

☆楽しい学校図書館のすぐに役立つ小話☆彡【はなと私の読書日記・その3】

かん子先生のご友人セイさんと、はなちゃん(今度新一年生)の読書記録です。
かん子先生曰く、はなちゃんは、たぶん理系ではないタイプのリアル系との事。故にお薦めされた本はセイさんにとっては「?」な感じのものばかりのご様子。さてさて、はなちゃんの反応は...?

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

☆楽しい学校図書館のすぐに役立つ小話☆彡【はなと私の読書日記・その3】

『ともだちからともだちへ』

 表紙の水彩のようなきれいな黄色が目を引く絵本です。
早速「これ読んで」と、はなも興味津々……。
お話は、主人公のクマネズミが、ちょっとうつ状態で顔も洗わずパジャマのまま……「パジャまんま」……でぼんやり過ごしているところから始まります。
これなら子ども向けっぽい物語絵本かも、と私もちょっとホッ。
そこへ誰かから
「きみは大切な友達」と書いた手紙が届いたのですが、送り主の名前がなく、誰が書いてくれたのかわからない……。でも、誰かが自分のことを気にかけてくれている、ということで少し元気になったクマネズミは、送り主にお礼を伝えようと久しぶりにパジャマから普通の服に着替えて、でかけていきます。
そうしたらなんと、仲良しのカエルは足を折って寝ていて助けが必要な状態に……。
あわててカエルのヘルプをしたクマネズミは
自分がちょっと落ち込んでなければもっと早く助けに来られたのに、と思います。そうやって次から次に知り合いを訪ね歩き、とうとうコウモリまで行き着くのですが……。
 読後、はなはすぐには何も言いませんでしたが、何度も読んで、とリクエストされて読み、落ち着いて感想を聞くと、出てくる出てくる!
 一番良かったのは「最後に訪ねたコウモリが手紙の送り主だったところ」……だとか。
確かに。
色がきれいで、コウモリの表情が明るくて私も楽しくなったページです。 
うんうん、と聞いていると、小学一年生がこんなに複雑な感想を持つのかと思うことを言い始めてびっくり……。コウモリを訪ねた時は、帰ってくれと怒ったように言われる……。本当の友達なら、もっと早く会いに来てくれるはずなのに、と……。「そりゃそうだと思うけど、言い方がちょっと怖いと思う」。
「でも、クマネズミからコウモリにお礼の手紙を書いたのは良かった。クマネズミが優しい」。
「それは良かったと思うけど、クマネズミが書いた手紙には名前がなかったから……またコウモリが手紙の送り主を探すのは大変になるから、次からは名前を書いた方がいいと思う」
 さらに、クマネズミが手紙の送り主を探しながら、気持ちがほんの少し変わったシーンを見逃しておらず「ウィンクしたように見えました、のところが良かった」。人に会いたくない、心を閉ざしたような状態(はなの言葉では「恥ずかしい」)が、訪ねて歩くうちに変わったかもしれない。それを想像させるのはカエルがウィンクしたこの一文だけで、親の私は、物語の筋しか気にしていなかったのに、小学一年生が登場人物の細かい機微まで気がついていることに、ちょっと驚いた一冊です。


※こちらの記事はブクログでもご紹介しています。
2026/01/16  更新