かん子の連載

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(毎月一回の予定です)

ガーナのおすすめ本商会(10)
「大おばさんの不思議なレシピ」

著者・柏葉幸子
絵・児島なおみ

 今回紹介する本は「大おばさんの不思議なレシピ」です。この本を紹介しようと思ったきっかけは、前回紹介した「霧のむこうの不思議な町」でした。あの本を紹介してから柏葉幸子さんの本をたくさん読んだのですが、この本がとても共感できて面白かったので紹介しようと思いました。

 これは「まるで何かに呪われている」ぐらい不器用な主人公・美奈が、このままではいけないと、大おばさんが残したレシピに挑戦しようとする物語です。分厚いノートには「料理から縫い物、編み物や、自家製の風邪薬や湿布薬の作り方」まで書いてあります。実はこのノートには秘密があって、そういうものはみんな、妖精や魔女たちが必要としているものばかりで、それを作ると小さなおじいさん“ドクムマ”が窓口を務める不思議な世界に行くことができるのです。

 実はこの主人公の性格は私に似ていて、私もお菓子作りをするときに他の人があまり間違えないようなちょっとしたところで間違えてしまうんです。すごーく気をつけているはずなのに、まさに「何かに呪われているんじゃ?」と思うくらいです。生焼けの小麦粉味がするマフィンを何度も作って家族に食べさせてしまっています(食べてもらえずテーブルに数日残ったままとか…)。

 そんな自分に似ている主人公の物語に惹かれた理由は、主に2つあります。

 1つめは共感できる主人公・美奈の性格。2つめは、この物語の書き方です。

 レシピの通りに作ればいいのに雑な性格をしている美奈は、ついつい手順を無視したり、自分のやり方でごまかしたりしてしまい、不思議な世界の住人たちを困らせます。けれど不完全な魔法の料理を、美奈は、美奈自身の人間味でカバーしてみせます。しかも自分が作っているのは、不思議な世界の住人たちが必要としているものだとわかってからも、美奈の性格は雑なままで全く自分を改めようとする気配がなく、いつも通りの不良品を作ります。けれどどんなトラブルも、いつもの自分のままで解決して帰ってしまうんです。そんな美奈を不思議な世界の住人たちは、けなしていたのですが、みんなが困っていることを美奈持ち前のざっくりでポジティブな性格で解決したりして、最後には必要な存在になっていきます。

 2つめは、物語の書き方で、お話が4つ入っていることです。かといって4つとも主人公が違うとかではなく、すべて美奈が主人公です。この4つの物語は、春夏秋冬に分かれています。1回目のお話に飽きてしまっても、2回目の次は4回目というように、どこから読んでも読みやすく、入り込みやすいんです。

 柏葉さんの本のおもしろいところは「霧の向こうの不思議な街」や「地下室からの不思議な旅」……この「大おばさんの不思議なレシピ」でも同じなのですが、物語が終わるからといって、登場人物の不思議な体験が終わらないというところです。終わらないというより、終わらせない!に近い印象です。冒険ものを読み終える時は、「ラストはこうだったのか! やっと終わった〜」と感じて、満足感と読み終えた疲れみたいな感覚になるのが多いですが、この方の本は、読み終えたあとになぜかワクワクして次への期待感でいっぱいになれるのです。いつでも続いていて、またすぐにはじまるんだ、と前向きになれるのです。

 話は変わりますが、休校です。もれなく休校です。突然の休校です。

 ということで、新型コロナウイルスについて考えていることを少し書きます。

 まず私がコロナに向けて思っていることは、正直「何もかもがおまえのせいで台無しにー、はやくおさまれー」です。お母さんから見せてもらったニュースと写真で、ある田舎のスーパーの様子があったのですが、トイレットペーパーがあふれんばかりに山積みになり、張り紙に「お一人様10セットまで」と書かれていました。え?この品薄のときなのに…とビックリしたのですが、話を聞くとスーパー側の逆襲に近いのかなと。在庫がまだ届いて無いと言っているのに、わざわざ毎日聞いてきて文句を言ってくる人がたくさんいたそうです。それで在庫が届いた日に、お店は逆襲のような張り紙を出したようです。このニュースを見て私は、なかなか良いやり方だなあと思いました。焦ってたくさん買ってしまう人が多いらしいので、とにかく落ち着いて欲しいです。私はとても落ち着いています。特に、テレビとかマスコミの方は、落ち着いて欲しいです。

あつまれどうぶつの森の発売だけが楽しみなガーナでした。

(せっかく当たった3月のKingGnuライブが無くなりそうなので…)

2020/03/11