かん子の連載

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【新連載】(毎月一回の予定です)
ガーナのおすすめ本商会(1)
パティの宇宙日記

今回私が紹介するのは、「パティの宇宙日記」です。あらすじは、めつぼうしようとしている地球で、えらばれた者だけがちがう星に行ける。そのえらばれたひとりがパティ家族で、それから新たな星でいろんなことがおこるという話です。その星は、地球ではみられないような、光がすけて入ってくるキャンディのような甘い味がする木など、いろんなものがでてきます。思わず見てみたいというものがたくさんあると思います。

 みんな、本には好みがあると思うけれど、まるで自分が冒険に出ているみたいにワクワクドキドキさせてくれる本がこの本です。たとえば「エルマーの冒険」なら、冒険の準備をしているときのほうが、冒険をしている最中よりも私はドキドキします。出発前にみかんをバッグに入れたりするような部分です。私は金曜の学校が終わってみんなとサヨナラをした後のような気分。これから休みの日が待っていて、何をしようかなと考えている時間のような、楽しみなことが始まる前が一番楽しい、というような意味です。この本にたとえると、新しい地球ではない場所に住めるようにするために、星をさぐっていく場面が、冒険の準備に似ています。それに思いもよらない出来事が続いていく「まか不思議」な感じがチャーリーとチョコレート工場みたいな世界かなと思いました。それは、こういうことはダメだよねっていうタブーみたいなものがない、その自由な感じがほかの本にはないところだと思ったからです。自分が冒険者になっているようでワクワクしました。

あと、どんな物語でもオチがあるけれど、この本のオチはとても納得できました。この本の最後はどうなるんだろうとわからないまま読み進めていくと、よくある本では想像できてしまうオチが、この本はおどろくような結末に感じました。なぜなら、最初のほうに出てくる不思議な話が、最後ですべて気持ちよくナゾが解ける快感があるからです。

パティが最初に出てきた時よりも、最後は成長したという話でもあると思います。不可能だとあきらめないで、挑戦してみるのもいいという思いが私にはこめられてる気がしました。また書くと思うので見てください。

2019/06/05