かん子の連載

_/_/_/・_・)o 図書館づくりのエトセトラ・007 

本を探す(4)

図書館で本を探すときには、基本的にはこの3つ、題名、著者名、出版社、になり、これがわかっているものはたいてい探し出すことができます。
本の探偵さんはじめたときに
“本屋に行くたびに探してました”
といわれ驚いたものですが(本屋には基本、新刊しか置いてないです。30年前のものは難しい……)ネット時代になったら
“ネットで探しましたが見つかりませんでした”
といわれ、またまた驚き。
ネットの世界には
・誰かが話題にしている
・誰かが売りに出している
ものは引っかかってきますが、そうでないものは見つからないに決まっているからです。
そうしてお探しになっている大抵の本は売りに出されてもいないし、話題にもされてない(そうでなければそれまでに見つけられている)し、そういう本のほうが圧倒的に数は多いのです。
いまの40代50代60代は、パソコンを使うことに抵抗はありませんが“ちゃんと”は使えていない世代です。
パソコンという魔法の機械が来るよ、といわれ、期待して待ってたら大人になっちゃって、きちんと解説されないま、万能感だけが残ってしまった……のだと思いますが、パソコンは何でもできる、という皮膚感覚が結構強いと思うときがあります。
いまの低学年は、パソコンは単なる機械、で果てのあるものだ、と思っている人が多いのですが、やはり一度はきちんと説明する必要があると思います。
日本は、こういう基礎に弱く、これを説明しても、なんというか、ぼーっと聞き流されてしまう……わけがわからない、という顔をされてしまう……。
そうですよね!?
というパン!とした反応がなかなか返ってこない、のですが、その理由が私にはわからない。
当たり前のことだと思うのに。
パソコンの技術者の方に、ネットで探していた、と言われた時に愕然として
“国会図書館のオーパック、を覗いたことがありますか?”
ときいたら、そもそも国会図書館のオーパックを知らなかった(蔵書検索です)。

市立中央図書館は、建てられた年度以降の本は持っていることが多いですが、40年もたつとさすがに書庫もパンパンになるため、処理されてしまうことが増えます。
なのでまずは市立図書館の蔵書を見、なければ都立中央図書館、国立子ども図書館、国立国会図書館のような、保存専門図書館のや蔵書を見るのです。
ただ、国立国会図書館は殆どの本を寄贈で賄っているので、出版されたものすべてがあるとは限りません。
ただ、廃棄することはめったにないので、一度保管されればいつでも見つけられるようになります。
そうして、行けば(一件用事が済まないと次に行けないシステムなので、途方もなく時間がかかる……あれ、なんとかしてほしい……ので
一日がかりになってしまいますが)大抵のものは実物を見ることができます。
そうして今はネットであるかないかはわかるし、正確なデータを手に入れることもできます。
タイトルと著者名、どっちかがわかっているものは、このやりかたでみつけられることが多いのですが、誰もこのことを教えていないので、最近は司書でも知っている方が少なくなってきました。
そして公共図書館に頼めば、本によっては取り寄せすることもできます。
ただし貸してはくれないので、図書館内で閲覧することになりますが。

国立国会図書館の蔵書検索……。
別に何も探していなくても、一度ちょっと覗いてみてください。

2023/10/11 更新